(例によりましてタイトル画像は本文とはあんまり関係ございません笑。)
当ブログ的にはどうでもええやん的な立場なのですけど、どうでもいいことを書いた記事が意外にもアクセスを集めたことへの反省と、2019年度に結構な動きがありましたので、掲題の件につきまして全国の公共プロモーションガールの状況を整理してみました。
はっきり申しまして、人の外見が自己の好みかそうでないかなんぞはそのような目的の観察者が各自の脳内で論評していればよい話でございまして、肝心なのは客や聴衆に届いて響くリアルでライブなプロモーションが感じられるかどうかなのでございます。
ですので、人材難の時勢の中「仕事や就活でご多忙なところ低賃金で(あるいは無償で)当地の宣伝をしていただく」という立場、令和の時代になってもまだそれをわきまえていない高慢ないらない応募資格はどんどん撤去していけばいいと思うのですけども、このような弱小ブログの分際でごちゃごちゃ意見を言うよりも、応募資格の変更から読み取れるところの、何でもジェンダーフリー推進派やミスコン批判家の方々と、それらと対峙する若くてかわいい女の子しかイヤイヤな主催者協賛社とのせめぎ合いを、素直に傍観して楽しむのがよろしいかと(笑)。
このグラフはTSBA.mobiのGoogleGraphプラグインで描画されています
非公募ならば最初から未婚の若い女性しか推薦するつもりはない、というのも多そうですけど、複雑になりそうですので、今回列挙するのは公募のものに限っております。
※は地方公共団体直轄ミス(自治体の単独主催、連名主催、または名目上は催事実行委や外郭団体の主催とするも事実上自治体が主管)
その他は公共性の高い団体(自治体出資比率の高い第三セクター、観光団体、法に基づく商工団体、公益法人格を持つ会合誘致団体等)の主催
大分市親善大使
2020年の募集時に性別条件が削除され、大分市観光キャンペーンレディから呼称を変更しました。また、主催を市役所直轄から観光協会に移しています。
九重キャンペーンレディ 大分県九重町 ※
2020年の募集時に「未婚」の条件が削除されました。それと引き換えに豪華賞品が無くなってしまうことにスポンサーの抵抗を感じます(笑)。曰く、「改革には痛みを伴う」(笑笑)。女性限定は継続なのにねえ。
由布市キャンペーンレディ 大分県由布市 ※
2020年の募集時に性別条件は表向きには削除されました。呼称は変更なし。これを含めますと、男性も応募可能な◯◯レディ、◯◯娘、◯◯小町等は、現在、全国に36件となりました。女性だけに応募して欲しいけれどクレームを受けたときに「ウチは男女問わず応募できますよ」と白々しくかわしたい主催者さんが好んで用いる手法でございます。
(参考)江田島さくらプリンス・プリンセス 広島県江田島市
こちらは元々性別制限はありませんでしたが(後述の「ミス奈良」と同方式)、第6期(2016年末募集・2017年度活動)から告知タイトルを「江田島さくらプリンセス募集」から「江田島さくらプリンス・プリンセス募集」に変更しています。2019年活動の第8期では初めて男性が1名選出されました。
ミス別府 大分県別府市
2019年度に「26歳まで」の年齢制限が撤廃され、「18歳以上の未婚女性」の条件となりました。お子さまのおられる入籍暦なしのシングルマザーさんやシングルグランドマザーさんにもチャンス到来です(笑)。ちなみに、2015年までは、『18才~24才迄の未婚の女性』『身長152cm以上』(主催者)という昭和時代の香りがプンプンする応募資格だったみたいです。
佐賀市観光親善大使
2015年に観光キャンペーンレディから観光親善大使に呼称変更した後も応募資格は「20歳以上の女性」のままでしたが、2020年の募集時には「20歳以上の方」の表記になり、性別条件は撤廃されました。
NARA CITY コンシェルジュ 奈良市
2019年の活動開始時に「ミス奈良」から呼称のみ変更。元々表向きには年齢上限や性別条件は設けていません。以前から男性応募者は何人もいた模様です(女性用装飾品や美容サービスを提供する賞品スポンサーへの忖度で書類落ちしていたと思いますが)。
よさこい高知観光大使 高知市
2019年の募集時(任期は2020年から)にミス高知(ミス高知観光キャンペーンレディ)から呼称変更。応募資格も「19-35歳の未婚の女性」を「18歳以上の人」に改め、性別と年齢上限の条件を撤廃しました。『観光協会は全国の中核市の観光大使の応募資格を調査』(朝日新聞)とありまして、全国すべての応募資格を網羅しているのは当ブログだけですので、そのような面で協会さんの調査にお役に立てて光栄でございます。中核市政令市のみならず、しかるべき人のいる全市区町村を網羅しておりますので、他のご当地さんも是非ご活用ください(笑)。
ミスはこだて 北海道函館市
2019年度限りでの廃止が決定しています。未婚女性限定でした。
マーメイドくしろ 北海道釧路市
2019年度限り(任期は2020年5月まで)で廃止と報じられています(釧路新聞)。女性限定です。
ミスポート門司 北九州市門司区
2020年の募集時に「18歳以上の未婚女性」から「18歳以上の女性」に変更。呼称はそのままです。このようなミセスも応募可能な公共ミス(ミス◯◯)は、現在、ミスポート門司を含め全国に11件となりました。
雪の女王 新潟県長岡市
2020年の募集時に応募資格が「18歳以上の女性」から「18歳以上の方」に変更されました。呼称がそのままなのは、主催者さんが市長さんの背後からの圧力に折れるも少し抵抗した痕跡ということと理解しました(笑)。早速、同年は1人の男性がお商売の宣伝を兼ねて公開コンテストに出場されたとのこと。
で、結果はいかに? パレードのときサイドカーにブーメラン一丁で乗り込もうとしてハーレーダビッドソンのお兄ちゃんと諍いが生じるなんてことがなければいいですけど(笑)。
打吹天女 鳥取県倉吉市
古くから性別条件を設けていないと見られます。2015年末ごろデータベースに『募集要項には「男女問わず」とあるので、女装での参加も可能と思います』と記載したのですけど、当地の方のSNSによりますと、翌年に本当に女装した男性が出場しウケたらしいです。その後続けて男性が公開コンテストに出場して祭りを盛り上げているらしく微笑ましい。
倉吉打吹天女コンテスト、なんか約1名見たことのあるような人がいる、ガンバレ!。でも、男性は天男?聞いたことが無い。この際、だからよくわからんがそっちもがんばれ! pic.twitter.com/n0og9OgyjX
— sunaba-yosakoi (@sunabayosakoi) August 2, 2017
コスモス大使 福岡県久留米市旧北野町地域
2018年に性別条件を削除し、呼称をコスモスレディから変更しています。
南越前町山海里PR隊 南越前町(福井県)
2019年活動分の募集から、「30歳未満の未婚女性」であったのが「30歳未満の女性」に条件が変更されました。
西都菜の花レディ 西都市(宮崎県)
2020年から、「満18歳以上の健康な未婚女性」であったのが「満18歳以上の女性」へと条件が緩和されました。
ミス花笠 山形市
2017年に年齢上限が「25歳まで」から「26歳まで」にわずかに緩和されました。もちろん未婚女性限定のままです。応募者数減少への対策と、主催者の好みの年齢層の維持との兼ね合いで、年齢上限を少しずつ調整しているものと想像します。
ミス椿の女王 椿の女王 東京都大島町
こちらも年齢上限が2020年に「28歳まで」から「30歳まで」に少し広がりまして、いずれもチビチビとした小細工に懐の小ささを感じます(笑)。
ミス岩国 山口県岩国市
2019年の募集広告では「いわくに親善大使」と大書し「ミス岩国」を削除しています。ただし、申込書、タスキの表記、呼称は「ミス岩国」のままで、応募資格も「18歳以上の未婚女性」で変更ありません。いわゆるカモフラージュ策。
以下は表向き性別制限をなくしていたものの、女性限定に戻した例です。
水郷ひたキャンペーンレディ 大分県日田市 ※
従来は「18歳以上の人」「18歳以上の方」の表現でしたが、2019年に「18歳以上の女性」と明記するようになりました。
常総市観光大使千姫さま 茨城県常総市 ※
2017年に女性限定であることと「女性らしさ」が審査基準に含まれることが募集要項に明記されるようになりました。「ミスコンではなく時代行列の配役の募集である」と主張すれば批判が来たとしてもかわすことができることに気付きましたか?
観光大使おかざき 愛知県岡崎市
「プリンセスおかざき」から「観光大使おかざき」に呼称変更し、2010年に男女とも応募可能にしていました。しかし関係団体から不評だったと見られ2012年にいったん廃止されてしまいました。2014年に再び未婚女性限定に戻すことで復活しています(中日新聞、朝日新聞ほか)。しかし、西武百貨店岡崎店の閉店で再びピンチになるかも? 2020年度(存続なら任期は2021年1月から)はどうなるでしょうか。